東京大学名誉教授■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■06「所有(having)欲求」から「存在(being)欲求」へ 人間の欲求には、人間の外側に存在する自然などを所有したいという「所有欲求」と、人間と人間、更には人間と自然とが触れ合い調和したいという「存在欲求」があるとされています。 工業社会では「存在欲求」を犠牲にして「所有欲求」を追求したため、自然環境と社会環境の2つの環境破壊を深刻化させ、根源的危機の時代を出現させてしまいました。今こそ、社会目標を「所有欲求」の追求から「存在欲求」の追求へと転換し、新しい社会を築いていく必要があります。 豊かな自然や地域の絆を大切に守り育んできた長野県だからこそ、自然と生を共にする快適な自然環境と、人間と人間とが生を共にする幸福な社会環境を再創造することによって、県民一人ひとりの「存在欲求」を充足し、良き存在(Well-being)としての快適・幸福を実現していくことができると考えます。■■■■■■■■■■ ■■■■■■■神野 直彦氏■■■■ff■■■■■■■■Well-being(快適・幸福)を求めて社会目標の転換を1
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