Story.2東京から長野県にIターン移住移住先のまちで農業の仕事に奔走中主人公:20代女性 私は生まれも育ちも東京ですが、大学卒業後、Iターンで長野県に移住し、農業関係の仕事をしています。きっかけは就職セミナーでした。 信州暮らしの実践者として紹介された女性の方は、長野の伝統工芸を現代風にアレンジし、新たな価値の創造にチャレンジしていました。 「地方には眠っている資源がたくさんあって、チャンスとチャレンジに溢れている“クリエイティブ・フロンティア”」 彼女のこの言葉を聞いて、私も長野という地で挑戦したくなりました。私は何を見つけ、創り、切り拓くことができるのか、期待と不安を抱いて長野県に飛び込みました。 私が移り住んだ地域は、新たにやって来る私のような人にとても温かく接してくれました。これまでたくさんの先輩移住者が地元の方々と長い年月をかけて交流を深め信頼関係を築いてくれたおかげだと思います。以前はシャッター通りだった商店街は、移住者が空き店舗をリノベしたカフェやショップなどが並ぶ素敵な空間になっています。まちと移住者が協力して立ち上げたコワーキングスペースには、私も頻繁に通い、ここで出会った人たちと様々なイベントを立ち上げたり、参加したりしています。 また、ここは山間部の多い地域ですが、最先端のデジタルやテクノロジーが地域の生活に積極的に取り入れられています。スマホのアプリで行きたい場所と時刻を入力するとその時に空いているバスやタクシーが迎えに来てくれるし、日用品を積んだドローンが山間の集落を目指し頭上を飛んでいくのも日常の風景。まちでの買い物では、地域のデジタル通貨をよく使います。 私はこの地域に来てから農業を一から学び、現在は、かつて栽培されていた古代米に着目しプロデュースさせてもらっています。県の研究施設や地元の農家さんと協力して古代米の栽培を復活させ、高い栄養価という特徴を生かして健康長寿県・長野が誇るスーパーフードとして県外・海外に売り込んでいます。今度、フランスの有名レストランに採用されることになりました。いつかこのまちがフランスで、ひいては世界で有名になって、多くの観光客が訪れてくれるといいな、と夢見ています。■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■21■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
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