ビジョンブック
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1. 人口減少のスピードは、これから数十年間は年々高まります。 2. 人口減少は「地域差」があります。しかし、大都市も早晩、人口が急速に減少する時期を迎えます。 3. 人口減少を止めるのは簡単ではありません。出生率が2.07に回復しても、それ以降も数十年にわたって維4. 出生率の回復が遅れれば遅れるほど、将来の定常人口は減少します(図参照、5年遅れるごとに350万人程度ずつ低下)。5. 出生率向上には、即効薬はありません。施策の「手順」を熟慮し、「一波動けば万波生ず」のような展開が望 ドイツでは、かつては出産・育児に伴い若者世帯の収入が急激に低下し、出生率が低迷していましたが、2007年にスウェーデンをモデルとした育児休業制度の抜本改革(「両親手当」の導入や保育の拡充)を行い、出生率が急回復しました。日本でもこうした政策の転換を行い、すべての子どもを対象とした「普遍的福祉政策」としての出産・育児支援制度を確立することが求められています。 あわせて、「一時預かり」や「養育支援訪問」といった未就園児のサービスメニューも、財源の制約により利用可能量が非常に少ないため(例えば、一時預かり事業は一人当たり年3日程度)、しっかりと財源を確保し、給付保障の仕組みを作ることが必要です。▶スウェーデンでは、子が1歳または1歳半までは、全ての父親・母親が育休給付を利用し、その後は、希望通り、保育所を利用可能。 また、育児期間中は、時短制度を活用するため、保育時間は長くならず、小学校の学校行事への参加も支障がない。持される必要があり、その間は減少が続きます。まれます。[出典:「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン(令和元年改訂版)」(令和元年12月20日)]我が国の人口の推移と長期的な見通し「仕事と子育て」の両立支援(スウェーデンとの比較)人口減少−「時間との闘い」「普遍的福祉政策」としての出産・育児支援が必要11

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