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内閣官房参与(社会保障・人口問題) 内閣官房全世代型社会保障構築本部事務局総括事務局長10「仕事と子育ての両立」支援を 我が国で少子化が止まらない最大の要因は「仕事と子育ての両立」が困難なことから、若者が子を持つことを経済的リスクと捉えていることにあります。日本の育休給付制度は雇用保険制度をベースにしているため、非正規雇用者等が制度を利用できず、いまだに共働き家庭の女性の約半数が第1子出産を機に退職している状況です※。また、男性の育休取得率も高くありません。 出産退職後の女性は、収入の減少を補うために非正規で働き始めるケースが多く、子育て世帯の所得低下や女性の非正規雇用化を助長する要因になっているとともに、保育の現場にも影響を与えています。 「仕事と子育ての両立」を実現するためには、スウェーデンやドイツのように、就業形態にかかわらず、すべての親が育休給付や時短勤務の恩恵を受けられる、普遍的かつ柔軟な制度の確立が必要です。 現在、政府では子育て政策をはじめ、全世代型社会保障の構築に取り組んでいます。長野県でも女性の出産や就労の実態に着目しながら、時間軸を持って効果ある取組を進めていくことを期待しています。※2015年社人研調査(46.9%)■■■■■■■■■Interview山崎 史郎氏YAMASAKI Shiro全世代型社会保障の構築に向けて4

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