第4編施策の総合的展開第2章 施策の総合的展開 1 持続可能で安定した暮らしを守る54地域をつなぐしなの鉄道環境性能に優れたEVバスI 現状と課題・ 少子化・人口減少の急速な進行に加え、コロナ禍が重なり、通院・通学などの日常生活に欠かすことができない社会的共通資本*である公共交通を民間事業者の独立採算により維持していくことは困難な状況となっているため、官民連携により持続可能な地域公共交通等の確保を図る必要があります。I 施策の展開◆県内・地域における移動の足の確保○ 行政・事業者・利用者等の関係者で構成する長野県公共交通活性化協議会において、関係者間の取組と費用負担のあり方を含め、新たに設置する「交通政策局」が主導して検討を行い、公設民営化等の持続可能な地域公共交通の確保に向けた取組を推進・ アフターコロナを見据え、観光客を含む利用者の利便性向上を図る取組の必要性が増しているため、公共交通機関のキャッシュレス化や公共交通情報のオープンデータ化*を推進する必要があります。○ 広域的な移動軸(幹線バス路線等)について、高齢者や高校生をはじめとした利用者の生活に必要なサービス水準(ダイヤ・便数・ルート等)を確保○ 公共交通の利用促進により、過度な自家用車依存からの脱却を図るため、公共交通の利用に対する県民意識の醸成や、高齢者や子どもが利用しやすい運賃などを検討○ 環境性能に優れた鉄道・バス車両の導入支援等により、公共交通の安全性向上や脱炭素化を推進○ 交通事業者等と連携し、バス・タクシー運転手の確保・定着を図る取組を推進○ JR中央本線や篠ノ井線等の在来線の利用促進や活性化の取組を通じて、沿線地域と路線を支えるとともに、JRなどに列車の高速化などを働きかけ、利便性向上を促進○ 駅舎のエレベーター設置や低床バス・UDタクシー(ユニバーサルデザインタクシー)*の導入支援等により、公共交通のバリアフリー化を推進○ 鉄道や幹線バス路線とそれらに接続するフィーダーバス路線の機能的な役割分担や、福祉輸送やスクールバス等の地域の多様な輸送資源を活用するとともに、現行制度の課題を研究し、効率的で利便性の高い交通ネットワークを構築○ 高齢者の運転免許返納を促進するため、高齢者の移動手段の維持・確保に向けた取組を推進◆MaaS*等の新たなモビリティサービスの基盤づくりの推進○ 公共交通機関のキャッシュレス化を推進するため、乗合バス事業者等に対し、地域連携ICカードの導入費用を支援○ 県内路線バスの時刻や経路等に関する情報を国が定めるデータ形式で整備し、経路検索サービス等で検索できる環境を整備するとともに、オープンデータ化*することで、MaaS*等の新たなモビリティサービスの導入を推進
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